アクリル絵の具の乾燥を遅らせる方法|対策3選

こんにちは。画家のムライです。

アクリル絵の具は乾燥が速いため、短い時間で色を重ねられる便利な画材です。

しかし、ゆっくり色を混ぜたいときや、なめらかなグラデーションを作りたいときには、
乾燥の速さが扱いにくさにつながることもあります。

そこでこの記事では、初心者でも取り入れやすい、アクリル絵の具の乾燥を遅らせる方法を3つ紹介します。

 

1.霧吹きでこまめに水分を加える

最も手軽にできる乾燥対策は、霧吹きを使って絵の具へ水分を加える方法です。

パレットに出したアクリル絵の具は、表面から少しずつ水分が蒸発していきます。
絵の具が乾き始める前に霧吹きで水分を補うことで、固まるまでの時間を延ばせます。

制作中は、パレット上の絵の具の表面を確認し、少し乾いてきたと感じたら軽く霧を吹きかけましょう。

背景を広く塗る場合や、色同士を自然になじませたい場合は、キャンバスの表面へ霧吹きで軽く水をかける方法もあります。

キャンバスを少し湿らせておくと、絵の具の伸びが良くなり、通常よりも長い時間、色を動かしやすくなります。

 

2.ウェットパレットを使用する

パレット上の絵の具を長く使いたい場合は、ウェットパレットを使用する方法がおすすめです。

ウェットパレットとは、水を含ませたスポンジやペーパーの上に、水分を通す専用の紙を敷いて使うパレットです。

専用のウェットパレットを用意するのが難しい場合は、濡らしたティッシュやキッチンペーパーをパレット等に置き、
その上へ絵の具を出すと、ウェットパレットの代用として使う事が出来ます。

 

3.リターダーやメディウムを絵の具に混ぜる

キャンバスに塗った後の乾燥も遅らせたい場合は、リターダーや乾燥を遅らせるタイプのメディウムを絵の具に混ぜる方法があります。

リターダーやメディウムを使うと、絵の具そのものの乾燥時間を調整できるため、キャンバス上で色を混ぜたり、ぼかしたりできる時間を長くできます。

リターダーとは

リターダーは、アクリル絵の具の乾燥を遅らせることを目的とした添加剤です。

絵の具に少量混ぜることで、通常よりも長い時間、キャンバス上で色を動かせるようになります。

特に、次のような表現に向いています。

・色同士をゆっくり混ぜる
・なめらかなグラデーションを作る
・人物の肌や空の色を自然になじませる
・境目の目立たないぼかしを作る

リターダーは、少量でも効果が出る製品が多いため、入れすぎには注意が必要です。

多く入れすぎると、絵の具がなかなか乾かなくなったり、乾燥後も表面にべたつきが残ったりすることがあります。

メディウムとは

メディウムは、アクリル絵の具の性質や描き心地、仕上がりを変えるための画材です。

メディウムには、透明感を高めるもの、つやを出すもの、絵の具を盛り上げるものなど、さまざまな種類があります。

乾燥を遅らせたい場合は、スロードライメディウムやオープンメディウムなど、乾燥時間を延ばすために作られた製品を使用します。

乾燥を遅らせるメディウムは、絵の具の乾燥時間を延ばすだけでなく、絵の具の伸びを良くしたり、透明感を加えたりできることがあります。

そのため、乾燥を遅らせながら、塗り心地や仕上がりも調整したい場合に適しています。

 

乾いたアクリル絵の具は水で元に戻せる?

アクリル絵の具は、一度完全に乾燥すると、水を加えても元の状態には戻せません。

表面が少し乾き始めた程度で、絵の具の内部に水分が残っている場合は、霧吹きや筆で少量の水を加えることで使えることがあります。

しかし、全体がゴムやプラスチックのように固まった絵の具は、水を加えても再びなめらかな絵の具にはなりません。

固まった絵の具を無理に筆で混ぜると、細かな塊が作品に付着し、表面がでこぼこになる原因になります。

絵の具を無駄にしないためには、完全に乾く前に霧吹きで水分を加えたり、ウェットパレットを使用したりすることが大切です。

また、アクリル絵の具のチューブの口も乾きやすい部分です。

使用後はチューブの口に残った絵の具を布やティッシュで拭き取り、ふたをしっかり閉めて保管しましょう。

 

まとめ

初めてアクリル絵の具の乾燥対策を行う場合は、まず霧吹きから試すのがおすすめです。

それぞれの方法は、一つだけを選ぶ必要はありません。

ウェットパレットで絵の具の乾燥を防ぎながら、キャンバスへ塗る絵の具には少量のリターダーを混ぜるなど、複数の方法を組み合わせることもできます。

乾燥するまでの時間を調整できるようになると、色を自然になじませたり、なめらかなグラデーションを作ったりしやすくなり、アクリル画で表現できる幅も広がります。

自分の描き方や制作時間に合った方法を探してみましょう。

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